〜きれいな水にすむ水生生物〜
居住環境の浄化・自然保護の結果、町内各河川の流域のいたるところにホタル発生が見られるようになった。 町内小学校児童が行っている水生生物による河川の水質調査においても、すべての河川において「きれいな水」(T)にランクされる指標生物であるウズムシ類、サワガニ、カワゲラ類等の出現率が高く、T〜Uにランクされるムシ類の出現は非常に少ない。 特にV以下にランクされる指標生物は全く見当たらない。山梨県の統計ランクでも、町内各河川はすべて「きれいな水」Tにランクされている。
〜「ホタルの里しもべ」の実現〜
ここ数年台風災害がないことも幸いし、町内各河川にカワニナの生育が見られ、冬期も通水している農業用水路等ではその数が非常に増加している。
相対的にホタルの発生は年々増加し、発生ポイントは町内全域に渡り、いたるところに水辺に光の点滅が見られる。
全く発生が見られなかったポイントへ放虫したホタルは確実に自然発生に結びつき、2〜3年で自然増殖し、多数の発生が見られるようになった。中には上田原地区のように一色地区と同様に乱舞状態の発生が見られる所もある。
ホタル保存会ではこの状況の中で、全体像を把握すべく町内全域にわたってカワニナの生息調査とホタルの発生調査を実施しホタルマップを作成した。
人里の自然環境の可逆性の限界を示すマークとしてのホタルを復活させ、人とホタルとの共生を目指した「ホタルの里しもべ」を実現しようとしたホタル保護活動の運動はようやく一定の成果を得ることができたものと自負している。